『1年で東大生、6ヶ月で医学部生になれる』 受験相談blog
エール出版『無名校からでも1年で東大生、6ヶ月で医学部生になれる』の紹介、読者からの質問への回答、書ききれなかった内容の書き足しなどを行うページです。
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追加①:独創性の上昇を目指す
 実は、今回の本は元々の原稿をかなり削っています。本にする際の文字数の制約があり、他の部分に比して重要性が低いと思われるところを削ることになりました。しかし、その中にはぜひ読者の方々に読んでもらいたかったものもあります。ということで、ここに書けなかった部分を追加させていただくことにしました。
 今回はまず、小論文受験者に役に立つだろう、独創性(能力)についての一稿です。

 

独創性の上昇を狙う 独創力の4パターン(p85の後に追加)

 最後にもうひとつ、「独創性」というものが試験で問われることが理科・小論文・国語などであります。よく日本人は独創性がないと言われますが、実際問題「できるだけ人と違うことをしたくない、できるだけ人に馬鹿にされる可能性のある発言をしたくない」という感情はどんな社会でも存在するようです。東大の社会学教授である上野千鶴子がアメリカの大学で体験した話によれば、アメリカでも上位の大学生は潰し合いになるのが怖いため下手に発言が出ず、活発な意見の交換とはならないようです。やはり自分が誤ったことを言うことは誰でも怖いのですね。でも試験は採点者と自分だけの対話です。誰もあなたを馬鹿にはしません。やはり小論文や面接などでは、思い切って独創的な意見を述べるべきです。
 しかし重要なことは、独創的な意見とは決してぱっと思い浮かぶものではないということです。独創性の土台には基本的にいくつかのルールがあり、そのルールを踏襲してみることで実は「独創性がある」と世間的に言われることが可能になると僕は考えています。特に受験の中で出せる範囲の独創性とは、ある意味パターン化することができるはず。ここではその法則を小論文の問題を例に4つ挙げましょう。

 独創性① [誰かが既にやった良いアイデアを、別の事項・分野に当てはめてみる]  
 例えば「文化について論じろ」と言われた時に普通なら、素直に「文化」という言葉を使ってしまいますよね。日本文化を大切にしたいです、とか。でもそれは全然面白くない。独創性を出したいなら、そこで敢えて「文化、文化というが文化とはそもそも科学的に何なのか?認知科学の立場から述べてみたい。文化とは人と人とのコミュニケーションの間で生まれるものであり、我々の脳の中身と、脳が作り出すモノや言葉である」というように、別の分野の考えを利用して新しい「文化」の定義を作ってみる。そうすると読者は「一ひねりされていると思う」すなわち独創的だと思うわけです。他にも、漫画について文学から考えてみたり、英語教育について国語能力から考えてみるなどの例が挙げられます。

 独創性② [常識となっていることを、指定された条件の範囲内であえて違う方法で行う] 
 これは非常に天邪鬼で慎重に行わなければいけない方法論ですが、成功すると非常に高い評価を得ることができる一発逆転型です。
 僕が今までに聞いた最も大胆な例は、○○について論じろという問題で解答欄がマス目式になっていなかった場合に全てを英語で書いたという話です。特に日本語で書けという指定がなく、そこが日本語を書くための原稿マス目がない。これを利用して英語で書いたわけです。これはやりすぎると採点の対象にならないなど不利益をこうむることがある。だから諸刃の剣ですね。ただ、国語教育について論じろ、という時にあえて「国語」をアメリカの英語教育と読み変えて論じるなど、飛んだ発想をすると評価される可能性は高くなると考えています。

 独創性③ [過去に既に否定されたことを、もう一度角度を変えて利用する] 
 この独創性が、科学の始まりを作ったと言っても過言でないくらい重要な独創性です。いわゆるルネッサンス的復興志向の独創性です。例えば「血液型性格診断」について述べよ、などという問題が出た時に、「血液型性格診断は楽しいけれど、それは科学的に根拠のない差別を産むからやめたほうがいい」などと言ったらちょっと面白くはないですよね。確かに多くの科学者は血液型と性格の間に関係があることを否定しています。ですが逆にここで、「そもそも血液型と性格の間に相関がないということが本当に証明されたのだろうか?科学的に性格とは何かを考える糸口としてもしかして血液型が役に立つ可能性はないのだろうか?」と問いかけることは採点者に対して「おっ」と思わせること間違いなしです。コペルニクスが地動説を唱えたように、過去に否定されたことを復活させてやればいいんです。

 独創性④ [2択や3択に思える選択肢以外の答えを出す] 
 あなたは戦争に賛成か反対か述べよ、と問われた時に「このような問いが問われること自体に問題がある」と話を持っていく。戦争に参加するか否かが今までは民意に左右されることがなく、政治家の意図で進んでいることを批判するなどして、賛成か反対かを決定できる社会になることを願うとまとめる。これはかなりのテクニックが要りますが、世の中当然2択で答えられることは少ないわけです。相手の誘導に素直に乗ってしまっては面白くありません。この手の独創性は科学の分野でもいくつか有名なものがあるでしょう。アインシュタインの「光の粒子性と波動性」の概念は圧倒的で、光は波か?粒子か?という議論に対し、光は波でも粒子でもある、という両義的な答えを出してしまう。明らかに独創的ですよね。

 ここまで書いてきたように独創性をパターン化してしまうと、パターン化したものを独創性なんて言うの?と厳しい人には言われてしまうかもしれません。が、正直人が今まで誰も言ってこなかったことなんてそうそうありません。どこかで誰かが言っている。誰かが似たようなことを考えている。そんな範囲内で独創的な仕事をしている人は、やはり何か思考に共通点があるのです。
 現在はまだ小論文で入ることができる大学はたくさんあります。国立大学受験ならば、後期試験は小論文が課される場合は非常に多いでしょう。小論文に対しては、この独創性は文章表現と論理能力に並んで効果を発揮します。また記述式の理科の問題などでは、考察などでこの独創性の能力を活かすことができる場合は多いはずです。ではどのようにしてこの能力を伸ばしたらいいのか。
 一月に一度程度でいいので、2時間くらい時間をとります。そして志望校の小論文問題を選び、ここで挙げた4つの独創性一つ一つが当てはめて小論文の出だしを書いていきます。小論文は起承転結が重要ですが、その「起」の部分が面白くない小論文は読む気がしない。全体の指定文字数をうまく配分し、何文字で「起」の部分を書けばいいか考えて、そこだけを書いてみるのです。
 なぜこの訓練に意味があるかというと、それは教師に対するサービスだと言ってもいいでしょう。毎年何枚も何枚も採点をさせられる教師は、最初が面白くないと流し読みしてしまう可能性があります。何とかして採点者の注意を自分の論文に引き付けなければならない。そこで独創性を意識させる出だしを書く練習が功を奏するのです。
 文章が得意な人が周りにいたら、ぜひそれを評価してもらいましょう。続きが読みたくなる出だしになっていたら完璧です。後は論理能力を磨いて出だしから結論まで首尾一貫した文章が書けるようになれば、仮に前期試験が落ちても安心。後期では受かります。前期が終わってから小論文の練習を始めれば大丈夫でしょう。
 もちろん自分は言われなくても独創性があるという人はこの訓練は必要ありませんよ。またどうしても時間がない人はやらなくても結構です。余裕がある人へのプラスワンとでも考えてください。


©石原宗典 このブログ記事の無断転載を禁じます
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